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築40年の木造住宅のリフォーム費用で損しない優先順位と相場のリアル

内装リフォーム

2026.01.10 (Sat) 更新

リフォーム

築40年の木造住宅に、あと20年安心して住み続けたい。予算は800万〜1500万円くらいでリフォームを検討しているが、「建て替えは高すぎる」「リノベーションの相場もバラバラ」「この見積は妥当なのか」が分からない。多くの方がこの状態のまま、外壁塗装や水回り交換など、目につく部分から手をつけてしまい、5〜10年スパンで静かに資産を目減りさせています。

損失の正体は、費用そのものではなく「優先順位」と「工事範囲」の読み違いです。築40年の木造は、耐震、屋根、外壁、防水、配管、断熱、間取り、バリアフリーが複雑に絡みます。ところが、多くのリフォーム記事は、相場一覧やおしゃれな事例紹介、表面的な費用比較に終始し、「どこから直すか」「どこまでやるか」「どこは削ってよいか」を示していません。その結果、外装や基礎の劣化を放置したまま内装リフォームに費用をかけてしまい、雨漏りやシロアリで二重投資になるケースが後を絶ちません。

築40年の木造住宅では、次の三つが手残りを大きく左右します。

  • 旧耐震か新耐震かを踏まえた耐震補強の要否とレベル
  • 屋根・外壁・防水・配管といった「家を守る工事」と、水回りや内装・間取り変更の配分
  • スケルトンリフォームか部分リフォームか、工事範囲と費用帯の線引き

これらを曖昧にしたまま「なんとなくのリフォーム」を進めると、足場を二度組みしたり、数年後の雨漏り補修、追加の耐震補強、再度の外壁塗装など、見積書には載っていなかった支出が雪だるま式に増えます。逆に、優先順位と相場感を正しく押さえれば、同じ1000万〜1500万円でも「安全性」「快適性」「将来の売却・相続」を同時に満たすプランに変えられます。

本記事では、千葉・船橋エリアで築古の一戸建て改修や外壁・屋根工事に日常的に携わる立場から、次の点を具体的に解説します。

  • 築40年木造の「現実の劣化」と、プロが現地調査で最初に見る箇所
  • 600万、1000万、1500万で現実的にできる工事内容とリフォーム費用相場
  • スケルトンリノベーションと部分改修の違いと、追加費用が膨らむ典型パターン
  • 優先して投資すべき耐震補強、屋根外壁、防水、配管と、後からでもよい内装や設備
  • 解体後に判明するシロアリやバルコニー下腐朽への向き合い方と判断プロセス
  • 建て替えとリフォームの境界線、補助金・減税制度やリフォームローンの活用法
  • 施工会社選びと見積比較の具体的な基準、現場フローの押さえどころ

この記事を読み進めることで、「この金額は妥当か」「どこから直せばよいか」「どこまでやるべきか」を、自分で判断できるようになります。費用の総額だけでなく、10〜20年スパンでの総コストと、家族の暮らしやすさ、将来の選択肢まで含めて最適化するための実務ロジックを、章ごとに分解していきます。

まずは、この記事全体で手に入るものを俯瞰しておいてください。

セクション 読者が手にする具体的な武器(実利) 解決される本質的な課題
前半(現状把握〜費用相場〜優先順位〜典型トラブル) 築40年木造住宅の状態の読み方、600万〜1500万の費用帯でできる工事内容、削ってはいけない工事項目と後回しにできる部分、二重投資を招くリスク要因の一覧 「いくらかければ足りるのか分からない」「何から直すべきか決められない」「この見積や工事内容で後悔しないか不安」という根本的な判断不能状態
後半(建て替えかリフォームか〜資金計画〜会社選び〜現場フロー〜地域特性) 建て替えとの比較軸、補助金・減税・ローンを組み合わせた資金計画、施工会社や見積の見極め方、工事中の段取りとトラブル対応の型、千葉・船橋の環境に合う工法選定 「建て替えとリノベのどちらが得か分からない」「補助金やローンをどう使えば負担を抑えられるか不明」「どの会社に何を頼めば安全か見えない」という長期的な不確実性

ここから先は、あなたの家の「現状」と「予算」に合わせて、どのラインを目指すべきかを一緒に整理していきます。

築40年木造住宅の「現実」を直視する:寿命・状態・リスクをどう読むか

「まだ住める気がするけど、このまま20年はいけるのか」
築40年前後の木造一戸建てで一番多い相談が、このモヤモヤです。ここをあいまいにしたままリフォーム費用を決めると、数年後に二重投資になりやすいので、まずは「寿命」と「今の状態」を冷静に分解しておきましょう。

築40年という年数が語る「お家の平均寿命」と、まだ住めるかどうかの見極めポイント

木造住宅は「40年で寿命」ではありませんが、主要部位の寿命が一斉に切れ始めるゾーンに入ります。

部位/性能 一般的な寿命目安 築40年前後で起きやすい状態
屋根(スレート等) 20〜30年 割れ, 反り, 雨染み
外壁(モルタル等) 25〜35年 クラック, 浮き,剥離
給水・排水配管 25〜30年 赤水, pinhole漏水
浴室・キッチン設備 20〜30年 サビ, 水漏れ, 交換時期
断熱性能 断熱材仕様により大きく差 「冬極端に寒い」がサイン

ここで大事なのは、「まだ使える」と「安心してあと20年使える」は別物だという点です。

まだ住めるかどうかの大枠の見極めは、次の4つを押さえるとブレません。

  • 構造に致命傷がないか

    床の大きな傾き, 柱・梁の大きな腐朽, 基礎の大きなひび割れは赤信号。

  • 雨漏り歴の有無と期間

    長年放置された雨漏りは、見えない構造腐朽に直結しやすいポイント。

  • 配管・電気がいつ頃のものか

    給水・排水・電気配線がオリジナルのままなら、リフォーム計画に組み込む前提で考える。

  • 断熱・気密のレベル

    冬の室温・結露の状況から、「そのまま内装だけきれいにしても快適にならない家」かどうかを判断する。

業界人の間では、構造・外装・配管の3点が「健康診断の血液検査」のような位置づけです。ここが悪いまま内装だけ一新すると、10年以内の追加トラブル率が一気に跳ね上がります。

旧耐震か新耐震かで激変する、耐震補強リフォームの工事範囲と費用目安

築40年前後は、1981年の新耐震基準をまたぐボーダー世代です。
ここを見誤ると、耐震補強費用が数百万円単位でズレます。

  • 旧耐震(1981年5月31日以前の建築確認)

    • 耐力壁の配置そのものから見直しが必要なケースが多い
    • 基礎が無筋コンクリートや布基礎で補強が必要なことも
    • 耐震評点1.0以上を目指すと、100〜250万円程度の補強が現実的なレンジ
  • 新耐震(1981年6月1日以降の建築確認)

    • 壁量やバランスは概ね確保されていることが多い
    • 劣化部の補修+屋根の軽量化で評点を上げやすい
    • ポイント補強なら50〜150万円程度で済むケースが増える

私の視点で言いますと、旧耐震の木造では屋根を軽くするかどうかで、必要な補強量と費用がガラッと変わる場面を何度も見てきました。
同じ家でも、重い瓦屋根のまま補強すると壁補強が多く必要になり、+80〜150万円程度費用が増えるケースが少なくありません。逆に、カバー工法や葺き替えで屋根を軽くすれば、その分壁補強を抑えられることもあります。

「耐震補強」と「屋根工事」は別モノとして見積に並ぶことが多いのですが、実務ではセットで考えた方が総額が下がる典型例です。

雨漏り・外壁クラック・床の傾き…現地診断でプロが真っ先にチェックする場所とは?

築40年の診断は、「見た目の汚れ」ではなく構造リスクの匂いがする箇所から見るのが鉄則です。プロが最初にライトを向けるのは、たいてい次の5カ所です。

  1. バルコニー下(特に後付けバルコニー・一体型バルコニー)
    解体して初めてわかる構造腐朽の、最頻出ポイント。追加費用が30〜100万円規模になることも珍しくありません。
  2. 浴室周り(ユニットバス交換予定なら特に)
    古い在来浴室は、土台・柱の腐朽やシロアリ被害の温床。ユニット交換だけで済ませると、数年後に土台交換でまた解体、という二重投資ルートに入りがちです。
  3. 屋根・棟・谷部
    台風や強風の多い千葉エリアでは、見えない釘抜けや板金の浮きが雨漏りの起点になりやすい場所です。
  4. 外壁クラックとサッシ周り
    クラックの幅・方向と、サッシ上のひび割れは、単なる仕上げの割れなのか、構造の動きなのかを見分ける重要なサイン。
  5. 床の傾き・たわみ
    体感で「なんとなく斜め」を感じるなら、レーザーやレベルで実測。3/1000(3mで約1cm)を超える傾きがあると、原因調査をおすすめします。

ここでのポイントは、「今すぐ危ない場所」と「放置しても命には関わらない場所」を切り分けることです。

  • 命・構造に直結: 耐震, 屋根, 外壁防水ライン, バルコニー, 浴室周り, 配管漏水

  • 後回し可: 壁紙, 床材のグレード, 建具デザイン, 一部の収納計画

この切り分けができると、「予算800〜1500万円の中で、どこまで安全性に振り、どこから快適性・デザインに振るか」が一気に決めやすくなります。

いくらかければ足りる?築40年木造のリフォーム費用「相場」と内訳を丸裸にする

40年選手の木造一戸建ては、「とりあえず水回りだけ」では済まない年齢です。ここから20年安心して暮らすには、費用帯ごとにどこまでできるかを冷静に切り分けることが勝負所になります。

600万・1,000万・1,500万…費用帯別で「できる工事項目」とコスト内訳早見表

千葉近郊・30坪前後の木造住宅を想定した、ざっくりレンジです。実務の感覚にかなり近いラインを出しています。

予算帯 工事項目のイメージ 優先的に入れたい内容 削りやすい内容
約600万 「延命の最低限セット」 屋根・外壁の補修or塗装、ベランダ防水、給湯器・一部配管更新 内装一新、大きな間取り変更
約1,000万 「外装+水回りの安心セット」 屋根カバー工法、外壁塗装+必要部位張り替え、浴室・キッチン・トイレ更新、部分耐震補強 造作家具、高級内装材
約1,500万 「外装+水回り+構造の本気リノベ手前」 屋根軽量化、外壁一部張り替え+塗装、耐震補強、配管更新、断熱強化、間取り一部変更 スケルトンレベルの全面改修

ポイントは「削ると危険な工事」と「後からでも足せる工事」を分けることです。

  • 削ると危険: 屋根・外壁・ベランダ防水・腐朽部の補修・配管

  • 後から足せる: 壁紙・床材のグレードアップ、造作収納、照明計画

業界人の目線で言いますと、築40年で600万以下しかかけないなら、見た目よりも“雨を入れない・倒れない”に全振りする決断が必要になります。

スケルトンリフォームと部分リフォーム、金額差と工事範囲を本音で比較

築40年でよく迷われるのが「スケルトンか、部分リフォームか」です。金額差よりも、どこまで“構造”に触るかが分かれ目です。

種類 概算費用目安(30坪) 工事範囲 向いているケース
部分リフォーム 約600〜1,500万 屋根・外壁・水回り・一部耐震・断熱 20年住めればOK、予算上限1,500万
スケルトン 約1,800〜2,500万 構造体だけ残し全面改修 間取りを大きく変更したい、ほぼ新築同様を希望

築40年木造でスケルトンに踏み切ると、解体して初めて分かるバルコニー下や浴室周りの構造腐朽がかなりの確率で出てきます。追加費用は、体感値で50〜200万レンジに収まることが多く、見積時に「想定外工事の予備費」を10〜15%程度組んでおくと現場が荒れにくくなります。

工事費だけ見ていると危険?ローン・仮住まい・諸経費まで含めたリアルな総額感

「工事費が1,000万だからそれで完結」と考えると、着工後に財布を直撃します。築40年リフォームでは、工事費の1〜2割が“見えないお金”として動きます。

項目 目安 注意ポイント
工事費本体 600〜1,500万 解体後追加の可能性を10〜15%想定
仮住まい・引越し 20〜60万 工期延長リスクも考慮
ローン諸費用 借入額の2〜5% 事務手数料、保証料
登記・各種手続き 数万〜十数万 省エネ・耐震で減税手続きも発生
足場再利用の差額 0 or +50〜100万 10年内に再度足場を組むと二重投資

特に見落としがちなのが足場代です。外壁塗装を今、屋根カバーを5年後に分けてやると、足場を2回組むことになり、トータルで50〜80万ほど高くなるケースが多いです。沿岸で台風の影響を受けやすい千葉・船橋エリアでは、屋根・外壁・ベランダ防水を1回の足場でまとめる計画かどうかで、10年スパンの総コストが変わります。

「この金額は安すぎる?」見積の金額感から読み取るリスクのシグナル

築40年木造のリフォームで、相場より明らかに安い見積には、ほぼ理由があります。金額だけでなく、「どこが削られているのか」を読む力が重要です。

安すぎる見積に潜みやすい“シグナル”の例

  • 屋根: 「塗装のみ」で軽量化・下地補修が含まれていない

  • 外壁: クラック補修やシーリング打ち替えが「一式」に隠れている

  • ベランダ: 防水工事が入っていない、笠木(手すりの天端)の取り合いが曖昧

  • 配管: 給水・排水管の更新が「そのまま」になっている

  • 解体後対応: シロアリ・腐朽発見時の単価や上限が事前に決まっていない

目安として、同じ工事内容で1社だけ20%以上安い場合は、どこかの工事項目が抜けているか、人件費・工期を極端に削っている可能性が高いです。築40年で「表面だけきれいにするプラン」は、数年後に追加トラブル→二重投資になりやすく、10年トータルでは最初から外装・防水・構造にきちんと予算を割いたプランの方が安くつくケースが多くなります。

どこから直す?安全性・快適性・将来価値を両立させるリフォーム優先順位のつけ方

「キッチンを新しくしたい気持ちを、ひとまずグッとこらえられるか。」
築40年木造のリフォームは、ここでほぼ成否が決まります。

命と家を守る工事から:耐震・屋根・外壁・配管で“延命効果”が高い部分はここ

業界人の目線で言うと、優先順位はほぼ次の通りで固定です。

優先度 工事項目 ポイント
S 耐震補強・基礎 旧耐震なら柱・筋交い・金物を最優先
S 屋根(軽量化・防水) 瓦→金属屋根で耐震評点が一段階アップ
A 外壁・バルコニー防水 雨漏りと構造腐朽を止める要の部分
A 給水・排水配管 漏水・詰まりは床下腐朽の起点

築40年クラスでは、屋根を軽くするかどうかで、必要な耐震補強量と費用がガラッと変わるケースが多いです。
瓦屋根をそのままに補強を厚めにやるか、屋根を軽くして補強を最小限にするかは、見積の総額だけでなく、将来の地震リスクにも直結します。

「私の視点で言いますと」足場を組むタイミングも超重要です。
屋根・外壁・バルコニー防水を1回の足場でまとめて施工した家と、バラバラに2〜3回組んだ家では、10〜15年で足場代だけで数十万円規模の差になるパターンが普通にあります。

水回り・断熱・間取り変更はいつやるべき?後からでは高くつくパターンとは

水回りや断熱は「好きなときにやればいい」と思われがちですが、築40年の場合はタイミングを間違えると二重工事になりやすいゾーンです。

  • 水回り(キッチン・浴室・トイレ)

    • 床や壁を壊して配管を触る工事なので、配管更新のタイミングで一緒に
    • 浴室はユニットバス化と同時に断熱・防水もセットにすると追加費が最小
  • 断熱改修

    • 外壁を触るなら、外壁張り替え時に一緒に断熱材・サッシを強化するとコスパが高い
    • 天井・床下断熱は、耐震補強や配管更新と干渉しない順番で計画する
  • 間取り変更・スケルトンリノベーション

    • 壁を抜く工事は構造に直結するため、耐震計画と同時に設計するのが鉄則
    • 解体してみたら想定外の腐朽が出て、間取り計画を急きょ変更…という現場は珍しくありません

後からやると高くつくのは、「もう一度壊さないと触れない場所」です。
配管・断熱・耐震をバラバラにやるのではなく、「壊す範囲が重なる工事」をまとめて設計した家ほど、最終的な総コストが下がります。

内装よりバリアフリーが先!?階段・段差・動線で老後の「住み心地」を底上げするコツ

築40年・ご夫婦60代前後なら、内装デザインより“つまずかない家”が圧倒的にリターン大です。

  • 優先したいバリアフリー項目

  • 出入口・廊下・トイレの段差解消

  • 手すり(階段・玄関・トイレ・浴室まわり)

  • 1階で生活が完結する動線(トイレ位置・寝室の移動)

  • 将来ベッドを置ける広さの確保(和室の使い方の見直しなど)

内装仕上げは後からでも変えやすい項目ですが、階段形状や段差、間取り動線は後から変えると高額な構造工事になりがちです。
築40年のリフォームは、「見た目7割・骨格3割」ではなく、骨格8割・見た目2割くらいの意識で優先順位を組むと、20年後の安心感と出費の少なさがまるで違う住まいになります。

典型トラブル3選:「最初は順調だったのに…」築40年リフォームで実際によくある落とし穴

解体してびっくり…シロアリ・腐朽・バルコニー下の“想定外工事”と追加費用のリアル

築40年前後の木造は、解体して初めて本当の状態が見える家が少なくありません。特に要注意なのが次の3カ所です。

  • バルコニー下の梁・柱まわり

  • 在来浴室まわり(タイル風呂・ユニットバス初期型)

  • 玄関土間まわり・勝手口付近

ここは雨水・湿気が溜まりやすく、表面は無傷でも中がスカスカというケースが現場では頻発します。

追加費用の目安イメージは下のようなレンジです。

想定外の内容 追加費用の目安 影響する範囲
バルコニー下の構造腐朽補修 30〜80万円前後 梁・柱・防水のやり直し
浴室まわりの土台・柱のシロアリ 40〜100万円前後 土台交換・防蟻・配管手直し
玄関まわりの土台腐朽 20〜60万円前後 土台・床組のやり替え

業界人の目線で言いますと、スケルトンリフォームで「追加ゼロ」はほぼあり得ないと考えておく方が安全です。

想定外が出たときは、次の順番で判断するとブレにくくなります。

  • 命・構造に直結するか(耐震性・腐朽・シロアリ)

  • 雨漏り防止や配管など、再発すると被害が大きいか

  • 内装や設備など、後からでも手を付けやすいか

この順で優先度をつけ、「構造と防水は削らない、内装は後回しもあり」という線引きをしておくと、トータル費用を抑えつつリスクも管理しやすくなります。

外壁塗装だけ先にやって大失敗!数年後の雨漏り・防水トラブルで二重投資になるケース

築40年ゾーンで特に多いのが、足場を2回分払うはめになるパターンです。

ありがちな流れは次の通りです。

  • とりあえず外壁塗装だけ実施(ベランダ防水・笠木・屋根はノータッチ)

  • 2〜5年後、ベランダ床や笠木の隙間から雨漏り

  • 調査すると、バルコニー下地や構造材まで水が回って腐朽

  • 防水・笠木・下地補修・場合によっては屋根も同時工事

  • 当然また足場代が発生し、「結局まとめてやった方が安かった」という結果に

パターン 10年トータルの足場・外装コスト感
外壁だけ塗装→数年後に屋根・防水 外壁70〜100万+足場2回分
屋根・外壁・防水を1回で実施 まとめて150〜220万前後

数字は規模や仕様で変わりますが、足場を1回で済ませるか2回払うかで、10年スパンの財布へのダメージは確実に変わります。

築40年クラスなら、外壁塗装を検討するタイミングで必ず次も一緒に診てもらうと安全です。

  • ベランダ防水(FRP・シート防水など)の劣化

  • 手すり・笠木のシーリング切れ・ガタつき

  • 屋根材の割れ・浮き・棟板金のサビや釘抜け

「見た目の塗装」より、「雨水の入り口をふさぐ」方が優先という感覚で計画すると、二重投資を避けやすくなります。

工期が伸びる、生活が回らない…家事・同居世代が陥りがちなスケジュールの読み違え

築40年木造のリフォームは、工事内容が広がりやすく、カレンダー通りに終わらないリスクが高めです。特に40〜60代夫婦で親世代と同居している家は要注意です。

ありがちな読み違えポイントは次の3つです。

  • 解体後の追加工事で工期が1〜3週間伸びる

  • 水回り停止期間(キッチン・浴室・トイレ)を甘く見ている

  • 仮住まい・荷物移動・ペット対応の時間と手間を計算に入れていない

内容 想定しやすい期間の目安
キッチンが使えない期間 5〜10日程度
浴室が使えない期間 7〜14日程度
解体後の追加対応による延長 7〜21日程度

スケジュールトラブルを避けるコツはシンプルです。

  • 「最短スケジュール」で契約しない(余白を見込んだ工程表をもらう)

  • 生活の要となる水回りは、仮設キッチン・近隣銭湯利用など具体的な代替策までセットで計画

  • 親世代・ペット・在宅勤務の有無を、見積前の段階で施工会社に共有

キャンセル料が発生する仮住まい延長や、追加の外食費・コインランドリー代も、実際には立派な「リフォーム費用」です。
工期と生活動線まで含めて計画できれば、「最初は順調だったのに…」という展開をかなりの確率で防げます。

建て替えかリフォームか、どこで線を引く?プロが教える判断材料と決断ポイント

「あと20年、安全に・賢く住み切る」か「一度リセットして新築に振り切る」か。築40年木造は、どちらも“あり”なだけに迷いが深くなります。ここでは、現場で実際に線を引いている基準を、遠回りせずに整理します。

「ここから先はリフォームでは厳しい」床面積・構造・建築不可リスクの見極め方

リフォームで踏みとどまれるかどうかは、感情ではなく条件で判断した方が失敗がありません。業界人が最初に見るのはこの3点です。

  1. 構造・基礎のダメージ
  2. 建ぺい率・容積率と現状床面積の関係
  3. 建て替え時の「建築不可」リスク(再建築不可・セットバックなど)

【リフォーム限界のざっくり目安】

チェック項目 リフォームで粘れるゾーン 建て替え検討ゾーン
基礎の状態 ひびが細かく補修レベル 大きな亀裂・不同沈下が複数
構造材の腐朽 局所的な土台交換で済む 土台・柱に広範囲の腐朽
耐震性能 旧耐震でも評点1.0付近まで補強可能 評点0.4〜0.5台で補強範囲がほぼ全体
法規制 現況≒建ぺい・容積内 現況がかなりオーバー、建替で床面積が大幅減

築40年木造のフルリフォームで実際に多いのが、解体してバルコニー下・浴室周りの構造腐朽が“想定以上”に見つかるケースです。ここが「土台ごと広く腐っている」レベルだと、補強・交換で数百万円単位の追加が出ます。

私の視点で言いますと、基礎と土台のダメージが家全体の2〜3割を超えているなら、建て替えも真剣に検討した方が総額は安くまとまることが多いです。

建て替え3,000万超 vs リノベ1,000〜1,500万、ライフサイクルコストを冷静に比較

「3,000万と1,200万なら、当然リフォームでしょ」と思いがちですが、10〜20年スパンの総支出で見ると答えが変わるケースもあります。

【建て替え vs 築40年フルリノベのイメージ比較(延床30坪・千葉近郊の一戸建て)】

項目 建て替え(新築) フルリノベ(1,000〜1,500万)
初期工事費 3,000〜3,500万前後 1,000〜1,500万前後
耐震性能 現行基準/長期優良も可 旧耐震を補強し評点1.0〜1.25狙い
断熱・省エネ性能 ZEHレベルも選択可 断熱改修の範囲により幅が大きい
30年の修繕費イメージ 設備交換中心で小さめ 構造・外装をどこまでやるかで変動大
固定資産税 一定期間は高め 改修の方が増加は小さい傾向
将来売却時の価値 エリア次第でリセール有利 「築年数+40年」が残る点は不利

ポイントは、「外装・構造をどこまで一気にやるか」でリノベ側のランニングコストが激変することです。

築40年でよくあるのが、

  • 外壁塗装だけ先に行う(100〜150万)

  • 数年後、屋根葺き替え・ベランダ防水・雨漏り補修で追加200〜300万

  • さらに配管トラブルで床をはがし、また内装やり直し

という「3回足場・3回解体」で、合計するとスケルトンリノベ並みの費用なのに、構造は古いままというパターンです。

逆に、1,200〜1,500万で

  • 屋根軽量化+外壁+防水を1回の足場でまとめる

  • 耐震補強と主要な配管更新まで含める

というやり方をすれば、「あと20年」の追加トラブル確率はかなり下がり、ライフサイクルコストは建て替えよりも抑えられるケースが多いです。

相続・売却・二世帯同居…将来の選択肢から逆算する“今決めるべきこと”

築40年で判断が難しい理由は、「この家を自分の代で終わらせるか、子どもの代までバトンを渡すか」がまだ固まっていないことが多いからです。ここを曖昧にしたまま工事費だけ見て決めると、後から「方向性が合っていなかった」と感じやすくなります。

【将来像別に“今”の最適解が変わる例】

将来のメインシナリオ 方向性 今の優先工事
自分たちが20年住み切って、その後は売却 資産価値と流通性重視 耐震性能の明確化、雨漏りリスクゼロ化、過度な間取り変更は控えめ
子どもが将来住む可能性が高い 構造・インフラを若返らせる 耐震・断熱・配管・電気容量の底上げ、間取りは将来変更しやすく
将来は二世帯や同居を検討 融通の効く骨格づくり 階段位置・水回り位置をいじりすぎない、増築余地・駐車場配置の確保
自分たちの代で住み切り、解体も想定 キャッシュアウト最小 屋根・外壁・防水・耐震のみを優先、内装は必要最低限

検討中のご家族に伝えているのは、次の3つを紙に書き出すことです。

  • いつまで住む想定か(70歳まで/80歳まで/終の棲家)

  • 子どもがこの家に住む可能性が「高い・五分五分・低い」のどれか

  • 売却・賃貸に回す可能性がどのくらいあるか

この3つが見えれば、

  • 建て替えレベルで投資して「次の世代にも渡す家」にするのか

  • 1,000〜1,500万で「安全に20年住み切る家」に仕立てるのか

  • 600〜800万で「最低限の安全と防水」に抑えるのか

が、かなりクリアになります。

築40年木造のリフォーム費用は、「いくらかけるか」ではなく、誰のために・何年のためにかけるのかを決めた瞬間に、答えがほぼ決まります。ここを最初に固めたうえで、耐震・外装・水回りの順番を整理していくと、建て替えとの比較もブレなくなります。

補助金・減税制度・ローン活用で賢くリフォーム費用を抑える攻略ガイド

「同じ1,000万円でも、制度を知っている家は“体感700万円”まで下がる」。築40年木造の改修は、ここを押さえた人から得をします。

耐震・断熱・省エネリフォームで狙える補助金・支援制度と、申請時の注意ポイント

耐震や断熱、省エネ設備は補助金と減税制度の“本命ゾーン”です。

代表的な対象は次の通りです。

  • 耐震改修: 旧耐震の木造一戸建ての耐震補強工事

  • 断熱改修: 壁・天井・床の断熱材追加、窓の断熱サッシ・内窓

  • 省エネ設備: 高効率給湯器、節水トイレ、高断熱浴室・キッチン

上手に活用すると、工事費用の10〜30%程度が戻るケースもあります。

区分 典型例 ポイント
国の補助金 省エネリフォーム支援事業 等 予算枠が尽きると終了が早い
自治体補助 耐震改修・屋根軽量化 等 船橋市など、地域ごとに上限額が違う
減税制度 住宅ローン減税、固定資産税減税 工事後の申告を忘れると権利失効

申請の注意点は3つあります。

  • 着工前に申請要件を確認(着工後は対象外になる制度が多い)

  • 「見積書」「仕様書」「図面」を補助金用に整理する必要がある

  • 工事内容を途中変更すると、補助対象から外れることがある

私の視点で言いますと、特に耐震補強や屋根の軽量化は、自治体の制度と噛み合えば負担が大きく下がる一方、「写真の撮り忘れ」で認定されないケースが現場で少なくありません。撮影・書類作成をきちんと対応してくれる会社かを必ず確認してください。

リフォームローンと住宅ローン、どっちが得?金利・返済負担のシミュレーション視点

築40年リノベの資金計画で迷うのが、リフォームローンと住宅ローン(借り換え+増額)のどちらを使うかという点です。

項目 リフォームローン 住宅ローン(借り換え増額)
担保 不要〜簡易担保 自宅を担保
金利の目安 年2〜4%台 年0.5〜1.5%台
手続き 比較的簡単 審査・書類が多い
金額相場 〜1,000万円程度 1,000万円超も組みやすい

40〜60代であと20年住む前提なら、次の視点でシミュレーションすると判断しやすくなります。

  • 「毎月いくらまでなら無理なく返せるか」から逆算して予算を決める

  • ローン残債が少ない場合は、住宅ローンの借り換え+増額の方が総利息を抑えやすい

  • 子どもの教育費が終わっているなら、返済期間15〜20年程度にして老後前に完済する設計が安心

相場感として、同じ800万円を15年で借りた場合、金利1%と3%では総支払額が約60〜70万円変わることもあります。金利だけでなく、「いつまで働くか」「年金受給後の生活費」を一緒に考えることが大切です。

「補助金ありき」でプランを組むと危ない理由と、失敗しない資金計画の順番

補助金は強力な味方ですが、「補助金が出る工事を優先しよう」と考え始めた瞬間に、資金計画はブレ始めます。

避けたいのは次のパターンです。

  • 本来優先すべき耐震・屋根・外壁・配管より、補助金の出る内窓や設備交換を優先

  • 補助金の期限に合わせて慌てて契約し、内容を十分に比較・検討できない

  • 予算ギリギリまで工事を盛り込み、解体後の「想定外の腐朽」「シロアリ」に対応できなくなる

失敗を防ぐ資金計画の順番はシンプルです。

  1. 命と資産を守る工事を最優先で決める(耐震補強、屋根・外壁、防水、配管)
  2. 20年スパンで住まい方を整理し、間取り・水回り・バリアフリーの優先順位を決める
  3. そのうえで、「決めた工事の中で使える補助金・減税制度」を当てはめる
  4. 最後に、自己資金とローン(リフォームローン・住宅ローン)を組み合わせ、“月々の手残り”が苦しくないラインに調整する

この順番を守ると、「補助金には乗り遅れなかったが、肝心な耐震が手付かず」という本末転倒を避けながら、トータルのコストと安心感のバランスを取りやすくなります。

会社選びで結果が9割変わる!見積の比較方法と“裏側の論理”を読み解く

「同じ築40年の木造住宅、同じ1,000万円のリフォーム費用なのに、10年後の状態がまるで違う」。この差のほとんどは、工事内容より前に会社選びと見積の読み方で決まっています。

相場より安い見積の裏に潜む「工事項目の抜け」と「人件費・工期圧縮」の落とし穴

業界人の目線で言うと、「安いにはほぼ必ず理由がある」と考えてください。特に築40年木造の改修は、外壁の塗装代より“見えない部分”の手当てが重要です。

相見積で多い“安すぎるパターン”を整理すると、次の3タイプに分かれます。

安い理由のタイプ 中身 5〜10年後のリスク
工事項目の抜け バルコニー防水、笠木、配管、基礎補修、耐震補強が入っていない 雨漏り・白蟻・床の傾きで再工事、二重投資
人件費の圧縮 職人の人数を減らし、工期を短く見せる 雑な施工、養生・防水の甘さ、クレーム頻発
仕様グレードのごまかし 塗料・断熱材・防水層のグレードを下げる 劣化スピードが早く、10年持たずやり直し

築40年の木造一戸建てで特に抜けやすい工事項目は次の通りです。

  • バルコニー防水・笠木のやり替え

  • 浴室周りの土台・柱の腐朽補修

  • 給水・排水の配管更新(床下・外部)

  • 屋根の軽量化(葺き替えやカバー工法)と耐震補強のセット

  • 足場を利用した雨樋交換や板金補修

私の視点で言いますと、特にバルコニー下と浴室周りは「解体して初めて分かる腐朽」が本当に多い場所です。追加費用は20〜80万円程度になるケースが多く、最初の見積に“想定外工事の予備費”を10%前後見ておくと資金計画が崩れにくくなります。

現地調査・インスペクションはここまで見る会社を選べ!チェックポイントまとめ

築40年の木造住宅で現地調査が甘い会社は、その時点で候補から外していいレベルです。無料診断でも、ここまでは見てほしいというラインをまとめます。

  • 外回り

    • 屋根:ズレ・浮き・錆・棟板金の釘抜け
    • 外壁:クラック、チョーキング、シーリングの割れ
    • バルコニー:防水のひび、笠木のジョイント、手すり根元のサビ
  • 構造・基礎

    • 基礎のひび割れ、鉄筋の露出
    • 床の傾き(レーザー・水準器での測定)
    • シロアリ被害の有無(床下点検口・外周)
  • 設備・配管

    • 給湯器の年数、配管の材質(鉄管か樹脂か)
    • 浴室・キッチン・トイレ下の漏水跡
  • 室内環境

    • 結露やカビの発生箇所
    • サッシの建て付け、開閉不良

チェックの目安として、「床下を覗かずに見積を出す会社は避ける」くらいの感覚で構いません。ホームインスペクション(住宅診断)を有料で組み込める会社なら、築40年には特に相性が良いです。

実際のLINE/メールやり取り例から学ぶ、聞くべき質問・交渉テクニック・判断基準

見積の“素の数字”だけでは、プロの思考は読み取れません。やり取りの中でどこまで踏み込んで答えてくれるかが、そのまま工事品質につながります。

【質問例:費用の内訳・優先順位を見抜く】

  • 「今回のプランで、削ると危険な工事内容と、後からでも追加しやすい工事内容を分けて教えてください」

  • 「もし解体後に腐朽やシロアリが出た場合、判断のステップと追加費用の目安を事前に共有してもらえますか」

  • 「足場を使う工事(屋根・外壁・雨樋・バルコニー防水)は、1回でまとめるとどれくらいコストメリットがあるか教えてください」

【質問例:会社のスタンスを見抜く】

  • 「築40年木造で、あと20年住む前提なら、優先度の高い改修箇所を3つ挙げるとどこですか」

  • 「千葉の沿岸エリアで、屋根材や外壁材の推奨仕様と理由を教えてください」

  • 「10年後にもう一度工事をするとしたら、今回どこまでやっておくべきか一緒にシミュレーションしてもらえますか」

【返信内容でチェックしたいポイント】

  • 具体的な年数・劣化スピード・工期を出して説明してくれるか

  • メリットだけでなく、「この仕様はおすすめしない理由」も話してくれるか

  • 追加費用の発生条件と上限のイメージを、最初から共有する姿勢があるか

このあたりをストレートに聞いて、面倒くさがらずに図や写真で解説してくれる会社は、現場でも段取りが丁寧な傾向があります。逆に「大丈夫ですよ」「お任せください」としか返ってこない返信が続く会社は、築40年クラスのリノベーションには相性が良くありません。

工事が始まってから後悔しないための「現場フロー」とプロの段取り術

築40年木造のリフォームは、始めてからが本当の勝負です。段取りと確認ポイントさえ押さえれば、「追加費用ラッシュ」と「工期ズレ地獄」はかなり避けられます。

着工前〜解体〜主要工事〜完成まで、“いつ・何を確認すべきか”が一目でわかるフロー

まずは全体像をつかんでおくと、業者任せにならずに済みます。

工程ごとの「施主が確認すべきこと」を一覧にするとこうなります。

工程 タイミング 施主が確認すべきポイント
着工前 契約〜着工前打合せ 工事範囲・仕様・見積内訳・追加費用ルール・工期・仮住まい条件
解体 解体開始〜完了 基礎・土台・柱の劣化、バルコニー下・浴室周りの腐朽有無、写真記録
主要工事前 構造補強・配管・配線前 耐震補強位置、梁・柱の補強内容、配管更新範囲、間取り変更の最終確認
主要工事中 造作・断熱・設備 断熱材の位置と厚み、サッシ仕様、水回り設備位置、高さ・使い勝手
仕上げ 内装・塗装・外装 クロス色・床材・外壁塗装色、屋根・ベランダ防水の仕様と保証内容
完成・引渡し 完成検査時 キズ・汚れ・動作確認、保証書・図面・写真データの受け取り

ポイントは、「構造」「配管」「防水」は仕上げを貼る前に確認することです。ここを逃すと、後から直す際にまた解体費がかかります。

チェックの際に意識したいのは次の3つです。

  • 写真を撮らせてもらう(特に構造補強・配管・防水)

  • 気になる点はその場でメモ→日を改めてまとめて質問

  • 追加費用は「なぜ必要か」「やらないとどうなるか」を必ず聞く

私の視点で言いますと、現場に1回も来ない施主ほど、あとで後悔する確率が高いです。頻繁に行く必要はありませんが、「解体中」「構造補強前後」「完成前」の3回だけは顔を出しておくと安心感がまるで違います。

想定外が出たときの優先順位のつけ方:どこを削り、どこにお金を足すべきか

築40年木造では、バルコニー下の構造腐朽や浴室周りのシロアリ被害が、解体して初めて見つかるケースが少なくありません。追加費用のレンジは、部分補修でも数十万円、範囲が広いと100〜200万円に達することもあります。

そのときの「お金のかけ方」を整理すると、次の優先順位になります。

【お金を足すべき工事】

  • 耐震補強(梁・柱・耐力壁・金物)

  • 屋根の軽量化と防水(葺き替え・カバー工法)

  • バルコニー下・浴室周りの構造腐朽補修

  • 給水・排水・ガスなどの配管更新

  • ベランダ防水・笠木・サッシ廻り防水

【状況次第で削りやすい工事】

  • 内装グレードのランクアップ(ハイグレードクロス、高級床材)

  • 造作家具・ニッチ・飾り棚

  • キッチンや浴室の一部オプション(食洗機・タッチ水栓・浴室テレビなど)

  • 照明デザインのこだわり部分

  • 一部の間取り変更(生活動線に大きく影響しない範囲)

考え方はシンプルで、「構造・防水・配管」の後回しは高確率で二重投資になるということです。逆に、内装や一部設備は数年後でも交換しやすく、足場も不要なことが多いので後回しが可能です。

判断に迷ったら、次の質問を業者にぶつけてください。

  • 今やらない場合、将来発生しそうなリスクと、そのときの概算費用は?

  • この工事を後からやる場合、今回より高くなりますか? (足場・解体が再度必要か)

  • 今削るとしたら、どの範囲までなら「安全性」に影響しませんか?

ここまで聞けば、「本当に必要な追加」と「売上を伸ばしたいだけの提案」がだいたい見分けられます。

アフターケアとメンテナンス計画をセットで考えて、結果的に総コストを下げる発想法

築40年の家を「あと20年」使う前提なら、工事完了がゴールではなくスタートです。足場を2回組むか1回でまとめるかで、10〜15年スパンのトータルコストは大きく変わります。

次のようなメンテナンス表を、引き渡し時に業者と一緒に作っておくと安心です。

部位 標準メンテ周期の目安 ポイント
屋根(スレート) 10〜15年 カバー工法時に耐震性も要チェック
外壁塗装 10〜12年 ベランダ防水・笠木と同時期にまとめると足場1回で済む
ベランダ防水 10〜15年 雨漏りリスクが高いので優先度高
シーリング 10年前後 外壁と同時に打ち替えが効率的
給湯器 10〜15年 交換時期を見越し、リフォームローン完済前後で計画
水回り設備 20年前後 故障頻度や家族構成の変化に応じて入替検討

大事なのは、

  • 「足場が必要な工事」は同じタイミングにまとめる

  • 10〜20年分のメンテナンス費をざっくりでも見積もっておく

  • 保証内容(年数・対象範囲)を必ず書面でもらう

この3つを押さえることです。

耐震・屋根・外壁・防水を先に固めて、追加費用が出たときは内装やオプションで調整し、最後にメンテナンス計画までセットにする。ここまでやっておくと、築40年木造でも「もう古いから不安な家」から「状態が把握され、計画的に守られている家」に一段格上げできます。

【船橋エリア視点】沿岸・台風・湿気…地域特性を踏まえた築40年木造リフォームのコツ

「同じ築40年でも、船橋と内陸では“家の傷み方”がまるで別物」──ここを押さえないと、リフォーム費用の読みが一気に狂います。

千葉・船橋周辺の気候が外壁・屋根・防水に与える影響と、劣化スピードの傾向

船橋周辺は、東京湾からの塩分を含んだ風と、台風シーズンの横殴り雨、さらに一年を通した湿気が三重苦になりやすいエリアです。築40年木造では、この環境に40回さらされてきたことになります。

体感としては、内陸エリアよりも屋根・外壁・ベランダ防水の劣化が2〜3割早いケースが多く、放置すると構造材まで一気にダメージが進みます。

船橋エリアで築40年前後の木造を診るとき、プロが特に優先度を上げるのが次の3つです。

  • 屋根材の割れ・浮き・サビ

  • シーリング目地の痩せ・切れ

  • ベランダ防水と笠木まわりのひび・浮き

理由はシンプルで、「ここから入った水は、ほぼ確実に構造を腐らせる」からです。

部位 船橋エリアでの典型的な劣化パターン 放置した場合のリスク
屋根 台風時の風圧でのズレ、塩害による金物サビ 雨漏り、垂木・野地板の腐朽
外壁 南面・西面のチョーキング、クラック、目地切れ 壁内結露増加、柱・間柱の腐食
ベランダ FRP防水のひび、排水不良、笠木のコーキング切れ バルコニー下地合板や梁の腐朽、シロアリ

築40年クラスでは、「見た目はまだマシだから外壁塗装だけ先に」が一番危険な判断になりやすいゾーンです。沿岸・台風エリアでは、外壁よりも屋根・ベランダ防水を先に診断し、足場を組むなら一度で外装をまとめて延命する方が、10年単位のコストが抑えやすくなります。

雨漏り専門のプロが見る「見た目はキレイでも危ない外装」のサインとは

私の視点で言いますと、船橋周辺で「これは危ない」と感じるのは、むしろ“きれいに見える家”です。数年前に外壁塗装だけ行い、本丸だったベランダ防水や笠木、屋根の板金を一切触っていないケースが非常に多いからです。

危険サインは、次のような「小さな違和感」として先に出ます。

  • 雨上がりに、1階天井のクロスがうっすら黄ばむ

  • ベランダの排水口まわりだけ苔が濃い

  • サッシ上部のクロス継ぎ目がうねっている

  • 軒天にうっすら波打ちやシミが出ている

これらは、外から見るとまだ「塗装したてでツヤもある」状態でも、内部ではすでに雨水が回っているシグナルです。

サイン 表面の見え方 現場で実際に多い原因
天井のうっすらシミ クロスが少し黄ばむ程度 ベランダ防水の劣化、サッシ上からの浸水
軒天の波打ち 塗膜はきれいだが膨らみ有 屋根の捨て谷・板金まわりからの雨水
ベランダ排水口まわりの苔 床面は一見きれい 排水不良による滞水、立上り防水の劣化

築40年の木造では、雨漏りは“点検で止める”より“劣化の筋を先読みして潰す”方が安く済むことが多いです。雨染みが目に見えた時点で、下地交換や部分スケルトン化が必要になるケースが一気に増え、追加費用も跳ね上がります。

地域密着の施工事例から読み解く、材料・工法選びの成功パターンと失敗パターン

船橋周辺の実例を俯瞰すると、「同じ予算帯でも、材料と工法の選び方で10年後の差がはっきり出ている」と感じます。特に沿岸・台風・湿気という条件を踏まえると、次のような傾向があります。

成功しやすいパターン

  • 屋根は軽量材+防水シートの二次防水をしっかり確保

  • 外壁は、シーリングと付帯部(破風・雨樋・笠木)をセットで改修

  • ベランダは「防水だけ」ではなく、笠木や手すり金物も見直す

  • 足場を1回で済ませるために、屋根・外壁・防水をセットで計画

失敗しやすいパターン

  • 予算節約で、屋根はノータッチ、外壁塗装だけを優先

  • ベランダ防水を後回しにし、外壁だけ先に塗り替える

  • 既存の重い屋根(和瓦など)をそのままにして耐震補強を欲張る

  • 足場を別々に2回かけ、トータルの工事費用が膨らむ

選択 短期の見た目 10年後のリスクと費用感
外壁だけ塗装 良い ベランダ・屋根からの雨漏りで追加100〜300万
屋根・外壁・防水を一括 良い 足場1回で済み、トータルコストを圧縮
重い屋根のまま耐震補強 変わらない 補強費用がかさみ、他の工事項目を圧迫
屋根軽量化+必要最小限補強 変わらない 耐震評点が上がり、補強コストも抑えやすい

築40年の木造住宅で「あと20年、船橋で安心して住み続ける」ためには、内装リフォームより先に、地域特性を踏まえた屋根・外壁・防水の筋書きを固めることが近道です。ここを押さえておくと、600万〜1500万円という予算の中で、後悔の少ない優先順位が自然と見えてきます。

執筆者紹介

主要領域は千葉・船橋エリアの外壁塗装・屋根工事・防水工事およびリフォーム全般です。船橋市のショールームを拠点に、予算別リフォーム(300万〜2,000万)や築年数別メンテナンスについて費用内訳・相場感・工事項目を多く担当してきました。本記事は、その発信と実務を通じて蓄積した「築40年前後の木造住宅リフォーム」に関する判断軸を、一般の方にも使える形に整理したものです。

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船橋市・鎌ヶ谷市・習志野市に御住みの皆様こんにちは。リフレクトの鈴木敬大と申します。

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地域密着でお客様の外壁塗装に対する不安を笑顔に変えるために、職人の技術向上・マナー育成に努めお客様の立場で寄り添えるように努めています。

また、相談してくださる方の多くは、価格についての不安を持たれています。
そのような方々に為にも、どこよりも価格の仕組みをわかりやすくご説明することを心がけており、安心してご依頼頂けております。

是非、外壁塗装をご検討の方はリフレクトにご相談して頂けますと幸いです。

スタッフ一同心よりお待ちいたしております。

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