コーキング打ち替え、増し打ち工事の大切さとは?
2018.11.26 (Mon) 更新
建物には地震などの揺れの力が起こりやすい部位に目地と呼ばれるくぼみがあり、その部分には必ず力が加わる為、柔らかい素材で保護しなければ外壁材が割れてしまいます。
そういった箇所はコーキング材を詰めて保護する必要があります。
そんなコーキング材も成分や種類がいろいろとあります。
塗装工事で使用するのには「ウレタン」もしくは「変性シリコンコーキング」という成分が一般的です。
また、その中でもブリードという現象を起こしにくいノンブリードタイプのコーキングがお勧めです。
サイディングの建物では、壁と壁の繋ぎ目やサッシ廻りにコーキングを使用されてる事が一般的で、基本的に古くなったコーキングは打ち替えを行う必要があります。
打ち替え=古くなったコーキングをすべて撤去し、新たにコーキング材を打つ方法
打ち増し=古くなったコーキングの上からコーキング材を打つ方法
(外壁の状態によっては打ち増しはお勧め出来ません。)
サイディングの場合はコーキングがむき出しなので、できる限り耐久性の良いコーキングが良く、変性シリコンコーキングの使用が望ましいと考えられます。
コーキングの上から塗装を行うことでコーキング材も塗膜で保護して耐久性をあげる事も可能です。
ブリードとは・・・
コーキング材には、可塑剤(コーキングを柔らかくする為のもの)とよばれるものが含まれており、それが後に浮き出てきます。
塗り替えの際はその上に塗料が被せる為、可塑剤が塗料に染み出てきて、それに汚れが付着して浸食していくと黒ずんできます。
この現象をブリードと呼びます。
ノンブリードとは、そういった現象が起こりにくいタイプのコーキング材を言います。
またコーキング材にも水性・溶剤がありますが、後に痩せにくい溶剤タイプの方がお勧めです。
ブリードは、たとえノンブリードタイプのコーキングを使用しても年数が経過すればいずれ起こります。
ただ、できるだけ起きにくく、抑制する事は可能です。
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一般的な建物は木造か鉄骨造ですので、水に濡れれば腐ったり、錆びたり、ということになります。
リフレクトでは、しっかりとコーキング打ち替えを行っています。
コーキング打ち替え工程





逆に乾燥後長時間放置すると、表面にゴミ・油分・塩分が付着し接着不良を起こしやすくなりますので乾燥しすぎも厳禁です。
その日の気温によってもタイミングが変わってきますので、よく見極めてから打ち込みます。
細かな作業ですが、密着不良によるコーキングと外壁材との界面剥離を防ぐ重要な項目です。
コーキング材の選択も重要で、塗装との相性を考慮し外装材協会推奨のコーキング材を使用する事が重要です。

(低モジュラス性=追従に優れる物)
※塗装後の黒ずみ防止のためには 非汚染タイプを選ぶことも重要です。
(3面接着防止のためのボンドブレーカーテープを挿入してから打ち込む場合もございます。)

一軒の家で100m前後コーキングの打ち替えをします。
手間はかかるし地味な作業ですが・・・
こうした地道な作業が建物の将来を大きく左右するのです。

意外とこの事を知らない業者がいますので必ず!確認してください。
⇒ノンブリード型(非汚染型)の変性シリコンコーキングを使用する。
塗装の剥がれへの対策
⇒剥がれに関してはコーキング材と塗料でそれぞれ相性が有りますので、実際に試してみるしかありません。
コーキング材に塗装可と記載されていても密着が悪い物も多くあります。
「いつもやっているから大丈夫」などの営業マンの言葉を鵜呑みにしないでください。